■抗血栓薬(血液をさらさらにする薬)を服用中の皆様へ
抗血栓薬は血液をさらさらにして、脳梗塞や心筋梗塞などを予防する為の薬です。
このような薬剤をお飲みの方が内視鏡検査を受けた場合、生検(胃の組織をとる)をしたり、胃粘膜を傷つけると出血が止まりにくくなり、その治療には高度な技術が必要になる場合があります。
このような偶発症を防ぐために日本消化器内視鏡学会では細やかなガイドラインを設定して、検査を行う必要性と危険性のバランスを基に検査の適応を決めたり、また万が一の出血に備え対策や準備などを示しております。
一般の診療では、多少の危険性があっても、検査を行い病気の原因をも見つけ治療をする必要があります。そのため、出血の危険性の程度や検査医の止血技能などを考慮した上で、検査可能と判断された場合に限り、止血準備をして内視鏡を行うことになっております。
しかし、健診は健康な方の中から疾患を発見するためのもので、安全に検査を行うことがもっとも重要な条件になります。また止血のための準備も健診では不十分と思われますので、抗血栓薬服用中の方に内視鏡検診を行わないことになっております。
したがって、抗血栓薬服用中の方で胃の検査をご希望の場合には、レントゲンによる検査、あるいは出血への対策を講じた保険診療での内視鏡検査もありますので、主治医の先生とよくご相談ください。
新潟市医師会胃がん検診検討委員会
(27.4.17)